北海道放浪の旅ー続編

7月15日 朝の気温14度  曇り、時々霧雨
利尻島の沓形キャンプ場を後にして、稚内へ帰るため鴛泊港のフエリー乗り場へ向かう途中、キャンプ場を早くに自転車で出発した札幌から来たと言う若い女性が、自転車を押して歩いているのに出会った。
聞く所によると自転車が故障してしまったとのこと、調べてみたらペダルのシャフトのベアリングが損傷しているようで、ペダルシャフトががたがたになっていた。簡単に修理できそうに無いので、とにかく稚内へ帰って専門ショップで修理を頼むことになったが、部品があるかどうか問題だがどうしようもない。

利尻島は島の東と西側では天候が大きく変わる。北東の風が吹いていたので、西側の沓形では快晴だったが、東側の鴛泊では曇っていて見通しが悪く時々霧雨が降っていた。
11時のフエリーに乗り、12時45分に稚内に着き、スーパー西條で今宵の夕食の材料を購入した。

今度は左にオホーツク海を見ながら海岸線の宗谷国道を一路南下して網走方面に向かう。何処までも続く海岸沿いの国道は天気がよければきっと快適なドライブが楽しめたことだろうに、残念ながら小雨が降り霧がかかって見通しが悪く、風景を楽しむ余裕は無い。いつの日かもう一度天気の良い日にこの道を走ってみたいものだ。
今宵の宿泊場所として考えていた、紋別の北にある道の駅「おこっぺ」に着いた。この道の駅には、列車の車両2両が車内で宿泊できるように改造されて設置されており、これが旅人に解放されていて、若いライダー達が数人宿泊していた。我々は自分達の車の中で宿泊することにして、夕食の準備をしていると、2日前に利尻島のキャンプ場で別れたあの鹿児島組がやって来て、奇遇な再会を喜び合った。

7月16日 朝の気温12度  朝のうち小雨
朝方降っていた雨も上がり見通しも良くなってきた。オホーツク海沿いの、この近辺ではオホーツク街道と呼ばれている国道を再び南下する。紋別の流氷j岬へやって来たが、このあたりの海岸線は右を見ても左を見ても果てしなく海岸線が続いているだけで、全く人工の建造物は見えない。春先には恐らく怒涛のように押し寄せてくる流氷を間近に望むことが出来るのであろうが、これが岬なのだろうかと考えてしまう。
海岸線からそれて内陸部に向かうと、広々とした畑では今丁度ジャガイモの白い花や淡いピンクの花が満開だった。ジャガイモの花は白い花しか知らなかったがピンクの花は初めてだ。
その中で黄色い菜の花のような花が一面に咲いるところがあったので、地主のお百姓さんの家を訪ねて花の名前を聞きに行った。おじいさんが「あれはからし菜の花で肥料にするのだ」と親切に教えてくれた。
しばらく野営が続いたので、今宵は網走の「簡保の宿」に泊まることにして、久しぶりに E-Mail をチェックしたところ、30通くらいのメールが届いていた。色々と励ましのメールを送ってくれる友人に感謝・・・

  ジャガイモ畑        からし菜の花         流氷岬          龍宮街道

7月17日 朝の気温15度  曇り
今日は徐々に天候も回復してきそうなので、日本三大湖の一つであるサロマ湖のワッカ原生花園をハイキングすることにした。オホーツク海とサロマ湖に挟まれた幅20m.位の砂州の中に広がるワッカ原生花園の中の龍宮街道は、片道約5km.のハイキングコースで、馬車や自転車で回る人が殆どだったが、我々は頑張って歩くことにした。
時々追い越していく馬車や自転車を横目にスタート地点のネイチャーセンターに帰り着いたときは3時間くらいかかっており、20度を下回る涼しさでありながらうっすらと汗をかきお腹も空いてきた。
時間も丁度良く、日本一の水揚げを誇る常呂のホタテを食べたくなって、割烹旅館「船長の家」で昼食を取った。
ここの料理はお勧め、安くて旨いが、車なのでビールが飲めないのが残念だった。
仕方なく「道の市」でカレイとホッケの干物と、活きホタテを買い込んできた。活きホタテが1枚50円とは安い・・・

サロマ湖を後にして能取湖を巡り能取岬へ来た。この岬は海岸線が絶壁になっており、下にはアザラシが棲息しているとのことであり、高い位置から海を見ることが出来るため、冬の風物詩である流氷を見る絶好のポイントだそうだ。
網走を通り過ぎ知床国道をウトロに向かう。今夜の宿泊はウトロ温泉の知床野営場と決めた。
ここのキャンプ場は国設で高台にあってオホーツク海に沈む夕日が素晴らしく、知床八景の一つになっている。 すぐ近くに温泉「夕陽台の湯」があり、風呂の中からオホーツク海に沈む夕日を見ることが出来る。キャンプ場の設備は整っていてよく整備されているが、時々熊が出るそうなので、夜寝る時に食べ物は絶対に外には出さないように注意された。夕方には観光バスで多勢が夕日を見るためにやって来る。

   知床二湖        知床三湖への道       国設知床野営場   ウトロ港の夕焼け     羅臼熊の湯

7月18日 朝の気温15度  うす曇
今日は天気も良くなりそうなので知床五湖を散策することにして、知床自然センターで状況を尋ねたところ、最近はヒグマが頻繁に出没しているので知床二湖より先は通行止めになっているとのことであった。
そこに登山客がやってきて、朝早く硫黄山へ登ろうとして登山道に入ったら親子のヒグマに遭遇し、あわてて引き返してきた、と興奮してセンターの係官に報告していた。
自然センターで熊よけの鈴を買って知床五湖の入口に着いた頃は空は快晴で爽やかな日和で、ハイキングには最高の状況となってきた。二湖まで来ると湖面に映った知床連山が素晴らしかったが、これから先はロープが張ってあり通行禁止になっていたため、残念ながら引き返すことになった。ヒグマは水芭蕉の根の部分が好物でそれを食べるために湖の近くへ出て来るそうだ。

その後知床大橋まで行ったが、7月下旬から8月下旬までカムイワッカ地区の自動車の通行が規制され、一般車の乗り入れが禁止されるので、シャトルバスに乗り換えなければならなくなる。
知床大橋の手前にカムイワッカ湯の滝があり、この温泉はお湯が流れている川の中を約20分ほど遡って行くと、だんだんお湯の温度が高くなってきて、その先の滝つぼに入浴するもので、全くの自然のままで脱衣所も何も無く、水着を着て入っている人が殆どであった。
水着を持っていかなかったので止む無くはいて行った短パンのままお湯に入ることにした。
帰り道わき道にそれて羅臼岳の登山口に入る山道を20分くらい入った所に岩尾別温泉があり、ここの「ホテル地の涯」の露天風呂は、やはり脱衣所も無く川沿いの岩場に小さな穴が掘ってあるだけの露天風呂で、なかなか趣があってよかった。
夕方には斜里町の「しれとこ ねぷた」を見物に行った。斜里町のねぷたは今年で21回目を迎えるもので、これは江戸時代に北辺警護のため派遣された津軽藩士が寒さと栄養不足で多数死亡したのを、地元の人達が慰霊してきたのが縁で「弘前ねぷた」が斜里町に伝授されたのが始まりだそうだ。
夜は寒かったが初めて見るねぷたはなかなかの迫力があった。キャンプ場に帰ってホタテ焼で一杯・・・

カムイワッカ湯の滝への道  湯の滝温泉        地の涯温泉        知床ねぷた       知床ねぷた

7月19日 朝の気温14度  うす曇
天気が良いので、近い将来世界遺産に登録されるであろう日本最後の秘境「知床半島」を船から見る観光船に乗ろうかと思ったが、一人6000円だと言われて断念し、知床峠を越えて羅臼に行くことにした。
ウトロから知床峠を登るに従って霧が濃くなり視界が悪くなってきた。
車の高度計が750mに近づいた頃ようやく峠の頂上にさしかかり霧は一層濃くなってきて視界は50m.位になり小雨混じりの天候に変わってきた。
羅臼では国設の羅臼温泉キャンプ場を見に行ったが、このキャンプ場も設備はよく整備されていて近くに熊の湯温泉があり、どちらも無料で利用できる。通常国設キャンプ場でも使用料として300円〜500円が必要で、公営の温泉でもやはり入浴料として500円位が普通であるが、ここのキャンプ場と温泉はどちらも無料であった。
このせいか、このキャンプ場には全国から集まってきて1ヶ月、2ヶ月の長期滞在者が多く、郵便物も届くほどだそうだ。
しかしウトロに較べて天気が悪く、毎日霧雨のような雨が降っているようなので、やはりウトロのキャンプ場に帰ることにした。再び霧の知床峠を越えてウトロ側に入ると空は快晴で信じられないような天気だった。
ここも利尻島と同じで、東や北東の風が吹く時は、羅臼側は天候が悪く、標高1660m.の羅臼山を越えたウトロ側では快晴になるようだ。天気の良い穏やかな日なのでつり竿を担いでウトロ港の岸壁で釣りをすることにした。
イソメの餌を付けて岸壁から糸をたらすと、めばる(現地ではガヤと呼ばれている)が入れ食いで釣れてくる。
夕方になると結構いい型のホッケが釣れると聞いたが、夕焼けの写真を撮りたくて、心残りではあったが釣りを断念してキャンプ場に帰り、カメラを担いで夕陽台へ行くと、もう人があふれていてカメラを設置する場所が無い。
仕方なく人の後ろから背伸びをして夕陽の写真を撮ったが、宗谷岬の方に雲が出ていてあまりいい夕陽の写真は撮れなかった。

7月20日 朝の気温14度  晴れ
ウトロのキャンプ場で3泊したので出立し屈斜路湖に向かうことにした。屈斜路湖は巨大なカルデラの中にある火山性の湖で、周りには沢山の温泉が湧き出している。広々とした直径15m.もある露天風呂「池の湯」、コタンの露天風呂、湖岸の砂浜を掘るとお湯が湧き出してくる「砂の湯」、和琴半島の露天風呂、温泉宿では川湯温泉があり、いづれも硫黄山を泉源とした硫黄泉で、「恋の病以外の万病に効く」と言われている。
湖畔のキャンプ場を見て回ったが、学校が休みに入ったせいか、何処のキャンプ場も子供達が多くにぎわっていた。その中で比較的空いていて静かで設備の良い和琴キャンプ場にテントを張ることにした。
このキャンプ場は使用料が一人800円なので空いているのかもしれない。
ここは屈斜路湖の中で唯一盲腸のように出っ張っている半島で、キャンプ場は半島の付け根にあり、すぐ近くに露天風呂がある。
夕方釣り竿を担いで半島の方に釣りに出かけ、ルアーを投げると30センチを超えるウグイが釣れてきた。
ウグイでも30センチを超えると結構引きが強く面白く、4〜5匹釣れたので1匹だけを残してリリースしてこの日は終わることにした。
ウグイは美味しくないといわれているが、キャンプ場に帰ってこのウグイを塩焼きにしたところ、結構美味しく食べられた。

7月21日 朝の気温度17度  晴れ
気持ちの良い晴天なので、朝食後和琴半島一周のハイキングに出かけた。色々な花が咲いており、半島先端には「オヤコツ地獄」があり噴気が上がり温泉も湧いているこの自然探勝路は、一回り一時間ほどで回ることが出来る。
美幌峠からの展望が素晴らしいと言うことなので出かけてみたが、生憎霧がかかって何も見えないので、弟子屈湖を一周することにした。地図には記載されていない林の中の狭い一車線ぎりぎりの道路であったが、地元の人に尋ねたら湖沿いに先の国道まで出られるとのことで、思い切って出かけてみた。国道に出るまでに1時間以上かかったが、幸いなことに1台の対向車もヒグマにも会うこともなく、なかなか眺めの良い湖岸道路であった。
摩周湖に着いた頃は空が曇ってきたが、第三展望台から見た摩周湖は、薄霧の中に中島が浮き立つように見えなんとも幻想的で神秘的な摩周湖を見ることが出来た。
第一展望台に来たら、駐車料を420円取ると言うので素通りして帰ってきた。昔は無料だったのに・・・
キャンプ場へ帰って今度は屈斜路湖から流れ出す釧路川へ釣りに出かけた。橋の上から見るとたくさんの魚が泳いでいるのが見える。はやる心を抑えてフライを投げてみたが全く魚には見向きもされない。
隣で餌釣りをしている少年には殆ど入れ食いでウグイが釣れて来る。なんとも癪なので、ルアーに換えてみたが時々釣れて来るのはウグイばかり。ポイントを下流に変えてフライを流してみると、25p位のアメマスがかかってきた。飽きない程度にアメマスやヤマメがかかってきて釣りを堪能してキャンプ場に戻り温泉に入った。
  霧の摩周湖−1     霧の摩周湖ー2      和琴半島の露天風呂   キャンプ場の露天風呂

7月22日 朝の気温15度  うす曇
和琴で2泊したのでテントをたたみ、標津を通って国後国道を南下して野付半島に向かった。
海の中の一本道を半島先端まで行くと竜神原生花園があり、ここでは丁度エゾカンゾウとハマナスの花が見頃で一面に咲き誇っていた。
風蓮湖に来れば、やはり頭に浮かぶのは「シマエビ」だ。漁協のおじさんにシマエビを美味しく食べさせてくれる所を聞いて、尾岱沼の「白帆」へ行った。ここのシマエビ丼はたっぷりシマエビが入っていてお勧めだ。
お腹も満腹になったので、一路霧多布岬へ向かう。この岬のキャンプ場は素晴らしい眺望で太平洋が一望に見渡せる。キャンプ場もきれいで設備も整っていたが、風が強くキャンプしている人が1組しかいなく、チョッと寂しそうだったので、今宵は愛冠岬近くの宿に泊まることにした。

7月23日 朝の気温14度  うす曇
エゾカンゾウやアヤメが見頃の霧多布湿原を通り、太平洋シーサイドロードを納沙布岬へ向かった。
このシーサイドロードは太平洋沿岸の絶壁の上を延々と続いており交通量も少なく、天気も快晴だったので実に眺めの良い快適なドライブを楽しむことが出来た。
根室市を通過して納沙布岬へ出る。目前に歯舞諸島を見ることができ、双眼鏡で覗くと国後島の港に停泊しているロシアの巡視艇が手に取るように見える。また灯台の先には北朝鮮の船か、座礁した船が放置されている。
難しい話は抜きで、やはり根室に来れば何はともあれ花咲カニと、ガソリンスタンドのお兄さんに地元の人が行く美味しい店「花まる寿司」を教えてもらって早速行ってみる。最近漁が始まったばかりの秋刀魚の刺身と花咲ガニの鉄砲汁に舌鼓をうってご機嫌。

今宵の宿泊予定は釧路湿原、一路国道44号線を南下し、途中厚岸の道の駅「厚岸グルメパーク」に立ち寄る。
このグルメパークは近海で取れた新鮮な海産物が販売されていて、それをすぐ自分で炭火焼にして食べることが出来る。有名な厚岸の牡蠣を始め、おいしそうなカニやイカや秋刀魚があったが、お腹が一杯なのでアイスクリームだけを食べて立ち去ることにした。次回はお腹を減らしてここに来よう・・・

釧路湿原ではキャンプ場を2〜3箇所見て回ったが、達古武湖のほとりの「達古武キャンプ場」が設備も環境もいいのでここにテントを張ることにした。
 霧多布湿原のアヤメ    霧多布岬          納沙布岬        納沙布灯台の難破船    シーサイドロード

7月24日 朝の気温15度  晴れ
釧路湿原を一回りして、キャンプ場とは反対側の「釧路湿原展望台」へ行く。ここから湿原の遊歩道を約40分かけて一回りして、お腹が空いたので釧路市内に入り、「和して商う」をモットーに、戦後間もなくリヤカー部隊からスタートした「和商市場」で名物の「勝手丼」を食べる。この丼はご飯を買ってその上に、ウニやイクラやホタテなど自分の好きなものを好きなだけのせて食べるもので、ついつい食べ過ぎてしまう。
夕食用に毛蟹と宋八カレイと秋刀魚を買ってキャンプ場に戻る。
ノロッコ電車の駅「茅沼」の近くでは、野生の丹頂鶴が餌付けされていると言うので見に行ったが残念ながら時期が悪いのか鶴は見ることが出来なかった。
近くの温泉「いこいの湯」に入ってキャンプ場に戻り、買って来た秋刀魚を炭火焼にして、毛がにをむさぼってご機嫌の夕食を済ませる。

7月25日 朝の気温15度  うす曇
達古武キャンプ場では、学校が夏休みに入ったこともあってか、家族連れのキャンパーが多く、車のナンバープレートを見ると関東地区からの車が圧倒的に多く、北海道ナンバーの車は少ない。これだけ見ているとここが釧路湿原のキャンプ場とは思えないくらいだ。殆どの人が釧路までフエリーを利用して来ているようだ。
このキャンプ場が気に入ったが、帯広の友人に会う約束があるのでテントをたたんで帯広に向かう。
帯広に入って久しぶりにラーメンが食べたくなり、カーナビで美味しいラーメンを検索した所、市内の「みすず」を案内してくれた。昼も1時を過ぎていてお腹が空いていたのですぐ「みすず」へ行き、みすずスペシアルを注文したらこれが美味しかった。またまたカーナビ君に感謝・・・
その夜、帯広の友人との夕食の席で、その友人が茶路川の源流に近い所に別荘を建てて近くの川で釣りをしているが、その川ではイワナが入れ食いだと聞かされた。
こんな話を聞いたら行かざるを得ない。早速翌日の予定(特に予定も無かったが・・)を変更して、茶路川の上流の別荘のある所(二股と言う所)へ、案内してもらうことになった。

7月26日 朝の気温15度  晴れ
帯広から約1時間半で二股に着き友人と落ち合い、早速釣りを開始した。川の水は少なくせいぜい50〜60cm位で、あまり大型は期待できそうになかった。最初はフライを流してみたが食いが悪い。友人はイクラの餌でイワナとヤマメを入れ食いで釣っている。暫くやせ我慢をしていたが、我慢できずイクラの餌釣りに代えてみたら、これがあたりで、型はいまいちでの20cm位だがイワナとヤマメの入れ食いとなった。
昼過ぎまで釣りを楽しみ、別荘に帰って釣りたてのイワナとヤマメの塩焼きで一杯・・・至福の時を過ごした。
夕方帯広に帰って友人と別れ、襟裳岬に向かって車を走らせた。
今宵の宿泊場所は襟裳岬への途中の道の駅に決めて、十勝平野の忠類村の道の駅「虫類」へやってきたが、この道の駅が素晴らしく、近くに「ナウマン温泉」があり、キャンプ場もあって設備も整っている。
  愛冠岬         黄金道路から襟裳岬      襟裳岬          風力発電          釧路湿原

7月27日 朝の気温13度 晴れ
朝7時ごろからパークゴルフを楽しむ人達がやってきてパークゴルフを始めた。北海道ではこのパークゴルフが盛んで、いたるところにパークゴルフ場がありそれが殆ど無料で利用できる。
朝食後、太平洋沿いの国道336号線(またの名を「黄金道路」と言う)を一路南下して襟裳岬に向かう。この道路は切り立った岸壁沿いに道路が造られており、その建設に当たっては多額の費用がかかったことから「まるで金を敷き詰めたように資金が費やされた道路」と言うのがその名前の由来だそうだ。
天気はいいが襟裳岬に近づくに従って風がだんだん強くなってくる。
襟裳岬は世界有数の強風地帯で、風速10m.以上の風が吹く日が一年間に290日を超え、時には風速30m.以上になることも珍しくないとの事で、いたるところに風力発電所が設置されている。写真を撮るにもカメラを構えるのに苦労するくらいだ。最初はこの襟裳岬でキャンプする予定であったが、この強風ではとてもテントを張れないので予定を変更して、かなり距離があるが洞爺湖まで行くことにして高速道路に入った。
洞爺湖ではいくつかキャンプ場を見て回ったが、「財田キャンプ場」が最も設備も整っていてきれいなのでこのキャンプ場にテントを張ることに決めた。ただ1泊、二人で2200円は今までの中では最も高い使用料だ。

7月28日 朝の気温16度 晴れ
朝5時に起き釣りのポイントを探して洞爺湖を一周したが、この湖も出入りする川が殆ど無く釣りのポイントが絞りにくい湖である。ソウベツ川と言う小さな川が流れ込んでいる河口付近で、ウエイダーをはいて立ち込みでルアーとフライを投げてみたが何も釣れなくチェイスすらない。
あきらめてキャンプ場に帰り、朝食後支笏湖に向かう。樽前国道を通り美笛トンネルを抜けると神秘的な色の湖支笏湖が見えてきた。支笏湖からは冬期閉鎖されるという山の中の道道141号走って室蘭に出て地球岬へ行った。天気がよく太平洋の水平線の果てまで見渡せ、気のせいか地球の丸さを何となく感じられるようだ。
キャンプ場へ帰って温泉「憩いの家」へ行く。

7月29日 朝の気温17度 晴れ
財田キャンプ場にもう一泊しようと思ったが予約で一杯であった。止む無くたまたま昨夜テレビのグルメ番組で紹介していた上の国の民宿「宮寿司」へ行くことにした。ニセコを経由して長万部に出て、有名なカニ弁当を食べ、再び日本海側の上の国へ出る。ここの「宮寿司」は日本海に面した小高い丘の上に建っている一軒家で、現在改築工事中であったが、主人が札幌で寿司店の板前をしていたこともあって、食事は美味しかった。
特にアワビを薄くスライスして昆布だしの氷水につけたのが美味しかった。
ここの主人は、いま自分でログハウスを建築中であり、ゆくゆくは露天風呂も作るとのこと。そのころもう一度訪れたいものだ。
 達古武キャンプ場      昭和新山         財田キャンプ場       洞爺湖            地球岬 

7月30日 朝の気温17度  小雨
小雨降る上の国を出発して松前半島を一回りして函館に入る。途中、北の小京都と呼ばれる松前に立ち寄ったが、ここの春は咲き乱れる桜におおわれてさぞかし見事なものだろうと想像できる。松前の桜は250種、10000本以上あると言われ、あでやかな桜、伝説の桜、不思議な桜、松前で育った新種の桜などさまざまな桜が、その艶を競う桜の時期にもう一度訪れて見たいものだ。
函館では翌日の大間までのフエリーを予約して、今夜の宿泊場所の道の駅「なとわ えさん」へ向かう。
来る時は工事中で入れなかった椴法華村にある恵山岬の「水無海浜温泉」の工事が終わっているのではないかと電話で聞いてみたら、丁度昨日落成式を終えて今日から入れるとのことであった。
喜び勇んで出かけていったら、工事は完成していたが何と露天風呂は海の中で、海水が充満していた。
この温泉は満潮時は海水が充満して、入浴できるのは干潮時だけで時間が決まっているのだ。
事前調査不足を嘆き、今夜は風呂無しとなってしまった。

7月31日 朝の気温20度  うす曇
天候もかなり回復してきたので函館山に登ってみようと恵山国道を函館に向かう。今は昆布漁の最盛期で途中の海岸線では多くの漁船が昆布を採っているのが見られ、天気がいいので海岸では家族総出で昆布干しを行っていた。昆布漁は7月の初めから漁が解禁になり、現在がその最盛期で1年の収入の大半をこの時期に稼ぐのだそうだ。
今朝は朝食を食べていなかったので、函館の朝市で海鮮どんぶりを食べて函館山へ登ったが、この日は見晴らしもよく、函館の市街や、下北半島もきれいに見えた。
大間までのフエリーはほぼ満席に近く、夏休みのこの時期車で乗船する場合は予約をしておかないと乗れないことになりそうだ。
大間に着くと大間岬に行って「本州最北端の碑」を見て、津軽海峡で獲れた黒マグロの刺身が食べたかったが、今はシーズンではなく残念ながら食べることは出来なかった。
今宵の宿は国設奥薬研温泉キャンプ場と決め、ここにテントを張ってその先の夫婦河童の湯へ出かけた。
この温泉は大畑川のほとりにあり、ブナやカエデが生い茂る大畑川の渓谷は紅葉の頃にはさぞかし見事な景観を見せてくれることだあろう。またこの大畑川は渓流釣りでも定評のあるところで、紅葉の時期につり竿を担いでまた来て見たい所である。
  水無海浜温泉        昆布干し          函館の町         大間岬          夫婦河童の湯

8月1日  朝の気温18度  晴れ
早朝6時ごろから大畑町の青年達が朝獲れたてのイカを持ってきてくれて、刺身やイカそうめんをご馳走してくれた。獲れたてのイカの刺身は実に美味しく何回もお代わりをしてしまった。残ったゲソとワタを味噌であえてホイル焼にしたらこれがまた好評で、隣でテントを張っていた秋田の夫婦がビールを持ってきて朝から酒盛りが始まってしまった。この早朝のイカのサービスは7月の終わりから8月の初めに掛けての4〜5日間だけ毎年続けているそうで、今年は10年目になるとのこと。実に嬉しいサービスだ。大畑町の青年会に感謝・・・
ビールをもっと飲みたいところであったが、今日は下北半島を一回りする予定なので少しだけ飲んで、河童の湯の露天風呂に入った。この河童の湯は夫婦河童の湯より少し温度は低いがより野趣味がある。

ビール気も抜けた所で仏が浦へ出るために「あすなろライン」を通ろうとしたが地元の人からやめたほうがいいと言われたので、コースを変更して山越えをして恐山に向かう。
この恐山は1200年前に慈覚大師円仁により開基された天台宗のお寺で、最果ての深山に広がる日本三大霊場(高野山、比叡山、恐山)の一つである。
三途の川を渡り山門をくぐると、そこは荒涼たる大地に立ち込める硫黄の匂い、無数に立ち並ぶ卒塔婆と石地蔵、無人の浜で回り続ける色鮮やかな風車、まさにこの世を離れた霊場というにふさわしい景観であった。
ここでは毎年7月20日から24日に恐山大祭が行われ、このときは全国から多くの参拝者が訪れ、「イタコの口寄せ」で死者の魂をこの世に呼び戻し対話ができると言う。
境内には4つの温泉があり、その中の一つに入ったが硫黄の匂いの強い酸性湯でいかにも温泉らしい。

恐山を後にして仏が浦に向かうため大湊を抜けて陸奥湾の海岸線国道338号線を走る。この日は天気も良く風も無く陸奥湾は実に穏やかで湖のような静けさだ。
朝から2回も温泉に入ってお腹が空いてきたので、脇野沢村の特産である「焼干しラーメン」を食べた。このラーメンはカタクチイワシの焼干しを粉末状にして麺に練りこんだラーメンで実に旨い。
海峡ラインを通って仏が浦に向かうが、この道路が曲がりくねった山道で、冬期は閉鎖されると言うなかなかハードなドライブコースであった。幸い対向車もあまり無くやっと仏が浦に着いてお土産やさんに入ったら、杖を貸してくれると言う。「何故に杖なのか」と思ったがすぐに納得、海岸まではかなりの坂道を下らなければならない。
行きは良いが帰りは相当に苦労しなければならないようだが、いまさら引き返すわけにも行かず海岸まで降りていった。海岸まで出た時に丁度遊覧船が着いて奥薬研温泉で一緒だった秋田のご夫婦が船から下りてきて遊覧船に乗ることを勧めてくれたので、早速船に乗って海上から仏が浦を見物することにした。
巨大な奇岩が約2km.にわたって連なり、それぞれの岩に仏の名前が付けられていて、見る者を圧倒する。
これはやはり海上から見ないとその壮大さは分らないだろう。
遊覧船は船底が透明のグラスボードになっていて、海底にウニが沢山いるのが良く見える。

厳しい坂道を駐車場まで登って杖のありがたさを実感し仏が浦を後にする。この日は浅虫温泉の道の駅で泊まる予定だったが、その夜は浅虫温泉の花火大会の日で、車を駐車する所が全く無い。青森方面から浅虫温泉へ向かう道路はすごい渋滞で車は殆ど動いていないような状態であった。
止む無く浅虫温泉からJRの一つ青森よりの駅に行ったら、幸いなことに駅前には駐車スペースがあったので、ここに車を駐車して電車で行くことにした。電車も臨時電車が出ていてものすごい人であったが、浅虫温泉では国道の縁石に座って目の前で花火の打ち上げを見ることが出来た。思いがけず花火大会を見ることが出来感激・・

夜はもう一度道の駅「浅虫温泉」へ帰ってきて車の中で就寝、熟睡・・・

  河童の湯          恐山            恐山の温泉        仏が浦如来の首     仏が浦五百羅漢

8月2日 朝の気温20度  曇り
この日は青森のねぷた祭りの初日で、夕方はこの有名な青森ねぷたを見物することにして、それまでの間石川さゆりの歌で有名な竜飛岬を訪ねることにした。
途中十三湖のほとりの「しじみ亭」で遅い朝飯と早めの昼飯を食べたが、十三湖のしじみはなかなか美味しい。
竜飛岬までの日本海沿いの国道339号線は、山越えの曲がりくねった道路で、雨も上がって来たせいか、下方に雲海を見ることが出来た。
竜飛岬では石川さゆりの歌が繰り返し繰り返し流されていた。国道339号線は竜飛岬ではその先が階段になっていて「階段国道」と言われている。ちゃんと国道の標識も建っているのだが車は通ることが出来ない。
階段を下りると再び国道339号線が始まり陸奥湾沿いに青森まで続いている。
途中平舘村で「不老不死温泉」に入って、なんだか寿命が延びたような気になった。
青森市内では駐車場に苦労しそうなので、JRの一つ先の「新青森」駅前の無料駐車場に車を駐車して汽車で青森へ向かった。ねぷたのコースは道路の両側は人であふれておりいまさら入るような余地は無かったが、たまたま観覧席を前の方に拡げる所があって、その最前列に座ることが出来た。

青森のねぷたはさすが国の無形文化財に指定されるだけの事はあり、見る者を感動させてくれる。
ねぷたが終わるとすぐに新青森駅まで帰ってきたが、駅前の駐車場は満杯で早くに駐車しておいて良かった。
すぐに東北自動車道に入り横浜に向かったが、関東方面や仙台方面から来ているねぷた見物の観光バスが多く夜中まで渋滞していた。
途中岩手山SAで休憩して朝の7時まで一眠り、そこから一気に横浜まで帰ってきて長い放浪の旅は終わりを迎えた。
  青森ねぷた        青森ねぷた         竜飛岬への道        竜飛岬への道        階段国道



東北・北海道放浪の旅総括
今回の放浪の旅は、
      総日数    : 35日
      総走行距離 : 7750km
      使用燃料   : 1150リッター
      車中泊    : 12泊
      テント泊    : 14泊
      旅館泊    : 8泊
      フエリー代  : 67000円
      高速道路代 : 29000円
となりました。
最初の内は若干不安だった車中泊やテント泊も慣れてくると、なまじっかの旅館に泊まるよりは快適で、あまり暑くなかった事も幸いしてよく寝る事が出来ました。
7時のNHKニュースはなるべく見ることにしていたのですが、プロ野球の阪神戦の結果もあまり気にならず、9時ごろには寝袋にもぐりこんでいました。
緑の多い中でマイナスイオンも多いせいか、途中一回くらい小用に起きますが、朝までぐっすりと熟睡できました。

今回の放浪の旅で特に感じたことは次のようなことです。
1.予定を定めない気ままな放浪の旅は、時間に制約されることも無く旅の楽しさを満喫することが出来る。
2.旅先でなるべく土地の人や同じ旅人との交流を持った方が楽しい。
  一期一会の気持ちで交流を持つと、また楽しい出会いが待っているものです。
3.北海道では道の駅が現在76ヵ所あり、何れの場所もよく整備されていて、温泉なども併設されている所が多いので、この道の駅を有効に利用すると良い。
4.カーナビは必需品だった。道路の検索から周辺施設の検索、道路渋滞情報など実に精力的に働いてくれた。周辺施設の検索では、特にガソリンスタンド、コンビニ、スーパーマーケットの検索に力を発  揮してくれたが、おかげで走った道路の記憶があまり無くなってしまった。
5.喧嘩をしていてもいいから二人で行った方が良い。
6.キャンプ場で炭火の起こし方
  コーヒーのかすをよく乾燥させておき、出発前にこのかすに灯油を滲み込ませてビニール袋に 入れて持って行く。この灯油入りのコーヒーのかすが一発点火で、簡単に炭火を起こすことが出  来る。是非お試しあれ。
7.100Vの電源があると良い。
  幸い私の車には100Vの電源が装備されているのですが、パソコン、携帯電話、デジカメ、電気かみそり、電動歯ブラシと時々充電しなければ使えなくなるものが多いため、放浪の旅を続けているとどうしても電池切れになることが多い。

また来年も北海道の放浪の旅をしたくなった。
これで東北・北海道放浪の旅日記を終わります。是非ご感想をお聞かせ下さい。








旅日記へ戻る

(写真の部分をクリックして下さい)